前半と後半でまるで別のチームに…データで今季を振り返る【日本ハム編】

日本ハムの得点と失点の移動平均グラフ
日本ハムの得点と失点の移動平均グラフ

前半戦は投手陣が機能 打線も先制点取り優位に試合進める

 投打で大きく貢献していた大谷翔平が抜けるも、7月末までは西武に肉薄、優勝も狙えるかに思えた今季の日本ハムファイターズ。しかし、8月から投打が噛み合わずに、白星を稼ぐことができない状況に。それでもAクラスをキープし、2年ぶりのクライマックス進出を決めました。

 ファイターズのペナントレースにおける得点と失点の移動平均を使って、チームがどの時期にどのような波に乗れたかを検証してみます。移動平均とは大きく変動する時系列データの大まかな傾向を読み取るための統計指標です。

 グラフでは9試合ごとの得点と失点の移動平均の推移を折れ線で示し、

得点>失点の期間はレッドゾーン
失点>得点の期間はブルーゾーン

 として表しています。

 序盤は得点力はそれほどではなくても、投手陣が機能し、平均3~4点の失点で抑えて勝ちを拾っている様子が伺えます。交流戦に入り、1番西川遥輝、2番大田泰示、3番近藤健介、4番中田翔、5番レアードorアルシアという上位打線が機能し、試合序盤で先制点を取って優位に試合を進められるようになりました。6月のチームOPSは.800、1試合平均得点も5.27にまで上昇。6月22試合のうち12試合、54.5%の確率で初回に得点しています。2試合に1試合は優位な展開に持ち込めたのです。なお、シーズンを通じての初回得点確率は38.6%で、これは12球団トップです。

後半戦に入って先発投手に異変、QS率が急落

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