パ全球団に負け越し、三振減少も長打力不足…データで今季を振り返る【ロッテ編】
満塁での打撃成績は極点に低迷、得点力不足の要因?
なお、チーム死球数86は12球団ダントツ。中村奨吾のシーズン死球22は歴代5位タイの記録です。これも1984年、85年と2年連続で死球王となった金森スピリッツの産物なのでしょうか。残念ながらその金森コーチは今季オフにマリーンズを退団、楽天への移籍が決まっています。
得点力不足の一つの要因になるのかは定かではありませんが、今季のマリーンズは満塁というチャンス時における打撃が振るわなかったというデータがあります。
西武
打率.331 出塁率.384 OPS.993
日本ハム
打率.336 出塁率.385 OPS.966
ソフトバンク
打率.342 出塁率.368 OPS.904
オリックス
打率.336 出塁率.336 OPS.888
楽天
打率.315 出塁率.340 OPS.818
ロッテ
打率.206 出塁率.232 OPS.537
1チームだけ極端に低い数値であることがお分かりいただけるでしょう。イニングで満塁を迎える際のアウトカウントが2アウトである割合が57.3%と他チームに比べて高いため、相手投手へのプレッシャーになりにくいというのも影響しているのかもしれません。
投手陣をみると、オールスター戦以前は防御率3.64でリーグ3位と健闘していたのですが、後半戦の防御率は4.57でリーグ最下位に沈みました。それがグラフの後半の大きな失点の山、そして後半戦の援護率3.64との相乗効果で染められたブルーゾーンとして反映されています。
そんなマリーンズ投手陣の中で光ったのは、外国人投手として南海・スタンカ(1964)、巨人・マイコラス(2015)に並ぶ11連勝を記録したボルシンガー。クオリティスタート(QS)率65%、シーズン13勝2敗で大きな勝ち越しをチームにもたらし、勝率1位の個人タイトルも獲得した優良右腕は来季もマリーンズに残留が濃厚とのことで、明るい材料となりそうです。