楽天勢が上位を占拠、ハム近藤や鷹・中村晃らも優秀…BB/Kで計る貢献度【パ編】

2000本安打直前で大スランプの内川、BB/Kの数値に不調ぶり表れる

 反対にBB/Kが低い選手を下から5人挙げると、

59内川聖一(ソ)0.28(9四球32三振)
60上林誠知(ソ)0.26(30四球117三振)
61牧原大成(ソ)0.24(8四球33三振)
62横尾俊建(日)0.20(9四球45三振)
63若月健矢(オ)0.09(7四球80三振)

 当代最高の右打者と言われるソフトバンク内川は早打ちで四球は少ないが、三振が少ない打者でもあった。2012年には567打席でわずか36三振、四球も31と少なかったが、BB/Kは0.86だった。しかし今年は296打席で32三振する一方、わずか9四球。BB/Kは0.28だ。

 今年の内川は、2000本安打目前の5月に大きく調子を崩した。安打を打ちたいあまりか、本来ならば手を出さない球も打っていた。そうした調子の下落が、BB/Kの数値にも表れている。

 内川の同僚、上林と牧原もBB/Kの数値は低い。早打ちということだ。今後に期待が集まる打者だが、飛躍のためにはBB/Kの数値を上昇させることが必要になるだろう。今季、長距離打者として売り出した日本ハムの横尾も同様だ。

 オリックスの若月は伊藤光から正捕手の座を奪ったが、打者としての評価は低い。下位打線ではあるが、もう少し打撃に粘りが必要だろう。BB/Kという指標は、あくまで一つの指標に過ぎないが、この数値の変化は打者の進境を知る一つの手がかりではある。来季もこの数値に注目したい。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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