菅野入団拒否も上沢、近藤ら躍動の2011年…球団別“ベスト&ワースト”ドラフト

同期入団の日本ハム・近藤健介(左)、上沢直之【写真:荒川祐史】
同期入団の日本ハム・近藤健介(左)、上沢直之【写真:荒川祐史】

2011年はドラ1逃すも主力野手獲得に成功、6位には上沢も

 残りわずかとなった2018年。今季は西武が10年ぶりにパ・リーグを制し、広島は3年連続でセ・リーグの頂点に立った。そして、日本一に輝いたのは、パ・リーグ2位からクライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がったソフトバンク。2年連続で栄冠を手にし、シーズンは幕を閉じた。

 オフに入り、各球団は来季の戦力編成に着手。ドラフトで指名された期待のルーキーたちの入団も正式に決まり、お披露目の場となる新入団選手発表も続々と行われた。今秋のドラフトでは中日に入団した根尾昂内野手やロッテの藤原恭大外野手、広島の小園海斗内野手、日本ハムの吉田輝星投手、西武の松本航投手、ソフトバンクの甲斐野央投手らが話題となったが、今後、彼らがどういった活躍を見せるかは来季以降の注目となる。

 毎年話題となるドラフトだが、その成果は指名から5年、10年経たないと分からない。そこで、ここでは各球団のドラフトを遡り、指名から4年が経った2014年から2008年の“ベスト”と“ワースト”ドラフトを独自で選出した。

 第4回は日本ハムだ。まず、“ベスト”ドラフトは2011年だ。

 巨人入りを望んでいるとされていた菅野を1位で指名し、巨人との競合の末交渉権を獲得。しかし、菅野の入団拒否の意志は固く、契約には至らなかった。にもかかわらず、2位以下で多くの有望株を発掘し、ドラ1不在の影響を感じさせない結果になったことから、2011年を“ベスト”ドラフトに選定した。

 2位の松本、4位の近藤、6位の上沢はいずれも侍ジャパン選出経験のある主力選手だ。松本は2017年にブレイクし、初の規定打席に到達。リーグ10位となる打率.274を残した。今季は不振に終わり54試合の出場にとどまったが、復活が期待される。近藤は2度の打率3割を誇り、今季は打率リーグ3位(.323)、出塁率リーグ2位(.427)の好成績を残した。上沢は今季が初の規定投球回到達で、リーグ3位の防御率3.16を記録し、日本ハムのエースへ成長を遂げた。

 即戦力投手として期待された森内は、ルーキーイヤーにリリーフとして56試合に登板。故障の影響もあり、その後は3年間で12試合の1軍登板にとどまったが、2012年のリーグ優勝に大きく貢献した選手の1人だ。

 石川は2017年に吉川とともに巨人へトレードで移籍。トレード相手として巨人から加入した公文と大田は主力選手として及第点の成績を残している。

ドラフトでは常に一定の成果も、ワーストは唯一主力が移籍の2009年

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