ワークショップで出たアイディアを商品化へ――DeNAが仕掛ける野球と日常の融合
発表されたアイディアを、実際に商品化する方向
和やかなムードのままに迎えた後半は、参加者が5つのグループに分かれて、球場でも公園でも使える便利グッズや、新たな球場や公園の活用法など、野球・公園・日常生活をつなぐプロダクトの開発会議を行った。大学生からベテラン社会人、クリエイターまで男女を問わず集まった参加者は、アイディアを付箋に書き込んで活発に意見交換。各グループとも、まとめきれないほど多くのアイディアが飛び出したようで、大いに頭を悩ませながらの発表を迎えた。
ファンなら一度足を踏み入れてみたい球場の芝生部分を利用したイベント、和のテイストを取り入れた夏祭りの開催と関連グッズの販売、ベイスターズ音頭の制作、球場や横浜公園で利用できる新素材の布を使ったグッズなど、これまでとはひと味違うアイディアの数々が発表され、会場は大いに盛り上がった。これらの発表に人一倍興味深く耳を傾けていた、ベイスターズ商品企画開発担当の山中氏は「実現させる価値のあるアイディアばかり。実際に今シーズン中に製品化していきたいと思います」と力強く断言。参加者からは期待の声が上がった。
球団が音頭をとり、ジャンルの垣根を跳び越えた街づくりを盛り上げようという取り組みを、高く評価する声は多い。自身はアートという観点から横浜という街を面白くしようと活動するゲストの杉崎氏は「ベイスターズをきっかけに、ジャンルを超えた物や人同士をつなぐ動きが生まれるのは素晴らしいこと。人が動くことから何かが始まる。スポーツ×アートなど他ジャンルのかけ算が大きな可能性、さらなる広がりを生む。さらに市民を巻き込んで、自分が参加しているプライドを持てるようなイベントを開催する意義は大きいですね」と話した。
今回のイベントから生まれたアイディアが、実際いくつ商品化されるのか。今後の展開はもちろん、ベイスターズがどんな仕掛けを用意してくるのか、目が離せなそうだ。
(佐藤直子 / Naoko Sato)