巨人菅野、進化し続ける最強右腕 史上148人目、球団16人目の通算1000奪三振の価値

K9では上原を上回る数字を残す菅野、巨人の通算1000奪三振投手の中では歴代1位

 現役の上原浩治が7.96でこれを上回ったが、菅野智之のK9は上原をさらに上回る7.99。巨人の1000奪三振投手の中では歴代1位だ。菅野は2013年にプロデビュー、以後、先発ローテーションの柱として活躍してきたが、投球スタイルは2016年を境に変わってきている。

○菅野智之の年度別奪三振数とK9の推移

2013年 155奪三振 176回 K9/7.93
2014年 122奪三振 158.2回 K9/6.92
2015年 126奪三振 179回 K9/6.34
2016年 189奪三振 183.1回 K9/9.28
2017年 171奪三振 187.1回 K9/8.22
2018年 200奪三振 202回 K9/8.91
2019年 39奪三振 42回 K9/8.36

 菅野は入団当初は制球が良く、三振も奪え、打たせて取ることもできるバランスの良い投手だったが、2016年からK9が急上昇した。多くの三振を奪うパワーピッチャーへと変貌したのだ。最高球速も、150キロ前後から155キロへとアップ。2016年と2018年には奪三振王のタイトルもとっている。

 昨年初めて200イニングを投げた菅野は、今季は最高球速が140キロ台に低下するなど不安な部分もあったが、5月1日は125球で完投勝利。平成最初の勝利投手になった。最高球速も152キロだった。

 菅野は今年10月に30歳になる。脂がのった全盛期を迎えている。故障さえなければあと5年はシーズン150奪三振は可能だろう。巨人史上でのランキングをどこまで伸ばすことができるだろうか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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