交流戦の活躍はシーズン成績に直結する? パ・リーグの“チーム首位打者”のその後
昨季は角中が失速するも、上林や田中がキャリアハイの成績
2018年のパ・リーグ各チーム内での交流戦首位打者に輝いた選手たちを紹介していきたい。各選手の交流戦での成績と、シーズン通算成績は以下の通り。
日本ハム:近藤健介
交流戦:17試合 6本塁打 21打点 打率.393 出塁率.485
シーズン:129試合 9本塁打 69打点 打率.323 出塁率.430
楽天:田中和基
交流戦:18試合 2本塁打 8打点 打率.314 出塁率.385
シーズン:105試合 18本塁打 45打点 打率.265 出塁率.323
西武:秋山翔吾
交流戦:18試合 4本塁打 15打点 打率.380 出塁率.443
シーズン:143試合 24本塁打 82打点 打率.323 出塁率.403
ロッテ:角中勝也
交流戦:18試合 1本塁打 11打点 打率.412 出塁率.474
シーズン:112試合 7本塁打 57打点 打率.265 出塁率.345
オリックス:吉田正尚
交流戦:18試合 3本塁打 10打点 打率.397 出塁率.447
シーズン:143試合 26本塁打 86打点 打率.321 出塁率.403
ソフトバンク:上林誠知
交流戦:18試合 3本塁打 10打点 打率.296 出塁率.447
シーズン:143試合 22本塁打 62打点 打率.270 出塁率.315
12球団全体でもトップの打率を残した角中をはじめ、.380以上の打率を残した選手が4人もいた。田中も期間中の打率が.300を超えた交流戦での活躍によってレギュラーの座を完全に手中に収めた。2018年までの通算打率.267に対して、出塁率は.309と早打ちの傾向が強かった上林も出塁率.447と課題の選球眼でも優れた値を残していた。
シーズン全体の成績に目を向けると近藤、秋山、吉田正の3人が打率.320を超えるハイアベレージを記録。若手の田中と上林もキャリアハイとなる成績を残している。角中は過去の実績を考えるとやや不本意な数字にとどまったが、6名全員が規定打席に到達したことが、各選手が主力としての働きを続けていたことの証明にもなるだろう。
今季の交流戦でパ球団のチーム内首位打者に輝いた7選手のうち、現時点で規定打席に到達した経験がないのはブラッシュ、荻野、中川の3人。昨季と同様に、今季の交流戦で活躍を見せた選手たちもこのまま主力としてシーズンを駆け抜け、全員が規定打席に到達することになるだろうか。キャリアハイとなる成績を残せるかどうかも含めて、各選手のその後の活躍に注目してみる価値は大いにありそうだ。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)