西武ドラ4粟津、“潮崎シンカー”に磨きかけ再び1軍へ 「声援、期待に応えたい」

潮崎氏のシンカーを参考に磨きを懸け、直接指導を受ける機会にも恵まれる

 東日本国際大では1年から投球を再開し、中継ぎとして登板。3年の時には、4年の投手がいないという理由で先発を任されるようになった。「コントロールが思い通りに投げられていた」という4年春のリーグ戦では、防御率0.28の好成績を記録。全日本大学野球選手権大会では、12回2/3を無失点に抑える好投を見せた。そして秋に西武からドラフト4位指名を受け、大学初となるプロ野球選手が誕生した。

 スリークォーターから、2種類のシンカーを投げ分ける。高校生の時から練習していたシンカーが、やっと自分の感覚で投げらるようになったのは大学3年の時。それから「先発をやる前に決め球を作ったほうがいい」という監督の助言もあり、更に磨きをかけた。参考にしたのは、シンカーを武器に西武の黄金期を支えた潮崎哲也元西武2軍監督だ。

「2種類のシンカーは、球速と曲がり幅が違います。球速が遅くて落差のあるシンカーと、球速が速くてちょっと沈むシンカーです。潮崎さんのシンカーは、腕を振って落差のある、他の人には投げられないシンカーでした。『ああいうふうに投げられたらいいな』と憧れていたので、潮崎さんの動画を見て練習していました」

 入団後、直接指導を受ける機会に恵まれた。「動画で見るのとは全く違いました」と、得るものが多かったようだ。

「自分は真っ直ぐとシンカーの腕の振りが違うので、バッターからも見極められてしまいます。潮崎さんは、真っ直ぐとシンカーの腕の振りが同じです。『シンカーだからこそ腕を強く振るイメージで』と教えてもらいました。そのあと、試合でいつもより腕を振って投げたら、空振りが取れました。自分の引き出しが増えました」

6月13日の巨人戦では1軍初登板、2回4安打2失点でプロの洗礼を浴びる

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