「野球で世界を平和に」西アジアカップをスリランカで開催する意義と日本の貢献
2015年のセンバツでスリランカ出身審判員スジーワ・ウィジャヤナーヤカ氏が塁審を務める
来年の東京五輪出場をかけて世界各地で国際大会が開催されている。スリランカでは、来たる7月15日から20日にかけて西アジアカップが開催される。
西アジアカップは元々1995年から始まったアジア大会が始まりだ。しかし、年数が経つと参加国が出場辞退をする事例が増えたこともあり、2010年から東西に分かれて大会を行うことになった。近年は2年に1度のペースで開催されており、14回目を迎えた西アジアカップにはスリランカ、パキスタン、イラン、インド、ネパール、バングラデシュの6か国が参加する。
西アジア唯一の野球場「ジャパン-スリランカ フレンドシップベースボールグラウンド」で行われる今大会は東京五輪出場に向けた予選も兼ねており、スリランカでは初開催となる。これまではパキスタンで行われることが多い大会だったが、昨年9月に宮崎で行われた開催国決定選挙において、日本の後押しが決め手となりスリランカでの開催が決まったという。
スリランカと日本の関係性はとても深い。同国の野球は2002年から青年海外協力隊の野球隊員が派遣されたことが始まりだった。現在も継続的に人材が派遣され、スリランカ国内の野球の普及・発展に尽力している。
また、2015年春のセンバツ高校野球大会で塁審を務めたスリランカ出身審判員スジーワ・ウィジャヤナーヤカ氏も母国への野球用具送付や両国の野球交流を支援するなど文字通り、架け橋として活躍している。こうした活動のおかげもあり、スリランカ国内に野球場が誕生し、2017年には第13回西アジアカップで初優勝を飾った。