山梨学院打線、ボール球でも驚異のコンタクト率 データで楽しむ夏の甲子園【5日目】

岡山学芸館は丹羽のアクシデント後に登板した中川がストレート主体で好投

◯岡山学芸館 6-5 広島商

◯攻撃指標
【岡山学芸館】
打率.333 OPS .761 wOBA 0.342
O-swing% 22.5% Z-swing% 56.3% Swing% 38.5%
O-contact% 56.3% Z-contact% 83.3% Contact% 75.0%
Zone% 47.4% SwStr% 9.6%

【広島商】
打率.258 OPS .681 wOBA .329
O-swing% 25.7% Z-swing% 63.4% Swing% 44.7%
O-contact% 72.2% Z-contact% 97.8% Contact% 90.5%
Zone% 50.4% SwStr% 4.3%

◯岡山学芸館・中川響投手の各指標
8イニング 打者数35 投球数130 
WHIP 1.25 P/IP 16.25 GB/FB 0.88
ストレート65.4% スライダー16.2% フォーク15.4%
Zone% 51.5% 空振り率 4.6%

 こちらも第1試合と同様、二転三転のゲーム展開でしたが、8回に4安打の集中打で3得点し、逆転に成功した岡山学芸館が甲子園初勝利を手にしました。その集中打において得点を決めた中川選手のヒットと岩端選手の二塁打はスライダーを狙い打ったものでした。

 岡山学芸館の先発、丹羽投手が打球を顔面に受け退場というアクシデントの中、緊急登板となった中川投手でしたが、65.4%の割合で投じられたストレート主体のピッチングで交代完了となりました。

 広島商の打線は山梨学院と同様、Z-contact%「97.8%」、O-contact% 「72.2%」の高コンタクト率で食らいついていました。しかし終盤8回、9回はじっくり球を球を見すぎたせいか2ストライクまで追い込まれてからのバッティングとなってしまい、効果的に安打を放つことができず敗戦となってしまいました。

鳥越規央 プロフィール
統計学者/江戸川大学客員教授
「セイバーメトリクス」(※野球等において、選手データを統計学的見地から客観的に分析し、評価や戦略を立てる際に活用する分析方法)の日本での第一人者。野球の他にも、サッカー、ゴルフなどスポーツ統計学全般の研究を行なっている。また、テレビ番組の監修などエンターテインメント業界でも活躍。JAPAN MENSAの会員。近著に『統計学が見つけた野球の真理』(講談社ブルーバックス)『世の中は奇跡であふれている』(WAVE出版)がある。

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