阪神鳥谷は「自分で引退を決められる選手」 球団OBは“引退勧告”に「ちょっと冷たい」
「いつかは辞めなければいけない」も…「自分で(引退を)決めていい選手」
「絶対に規定を超えるだけの年俸ダウンにはなります。それは間違いない。今年の成績を見たら仕方がありません。それでも、しっかりとした対応を取っていれば、ここまでずっとタイガースでやってきて、このままタイガースで辞めたいと鳥谷が思うようになってくれるかもしれない。そこの対応の仕方を今回間違っていないかな、という気はしますね。
本人は、体の状態も万全だし、まだまだ自分はやれますから、と常日頃からずっと一貫して言ってきています。試合出場が少なく、(シーズンの)早い時期にもうちょっと機会をもらえていればやれた、というのが本人の中には恐らくあります。そういう機会がほぼなくて、この時期にポツンポツンと出ても、という感じだとも思います。自分でもっともっとやれると思っているのは間違いない。ただ、そこ(出場機会)は監督の方針があるからしょうがない部分もあります。プレーヤーとしては、しっかり練習して(出番に)備えておくしかないのですが……」
いずれも球団史上1位の通算2151試合出場、2082安打を誇る名選手。だからこそ、どのような形で区切りをつけるかは難しい。ただ、野口氏は鳥谷への敬意を込めて、自分で引き際を決めていい選手だと言い切る。
「引き際が難しいのは間違いありません。鳥谷本人としては『絶対にできる。絶対にどこかでやってやる』と言って、どこか他球団が獲った後に成績が今年より酷かったときに『ほら見たことか』となってしまいますし。ただ、自分の中で確固たる自信がなければ、まだやれるとも言わないでしょう。それを言ったということは、あれだけの選手なのですから、そこそこの成績は残すと思います。
もちろん、いつかは絶対に(現役を)辞めなければいけません。あとは自分でどうやって線が引けるか。阪神でヒットを2000本打って、優勝もした。自分で(引退を)決めていい選手だと思います。給料の上下はあっても、球団が『契約はします。辞めるときは言ってください』と。そうであっておかしくない選手だったと思います。それを功労者と呼ぶのですから」
偉大な選手だからこそ、その引き際にも敬意を払ってほしいと球団OBは願っている。
(Full-Count編集部)