西武担当者が語る飲食部門 野球と同じで「守りの部分が重要」【パお仕事名鑑 Vol.6】

「ライオンズというブランドがある仕事は、自分の成果が見えにくい」のはなぜか?

「営業を担当しました。いろんな会社や業界の商品開発や市場調査という経験が、スポーツ業界でも生かせるかなと思い選びました」

 そして26歳。希望通りというか、幸運というのか、ライオンズに採用された。念願かなった業界だが、考えることもあるようだ。前職の営業という「自分の成果が数字として見えやすい」仕事と比較すると、「ライオンズというブランドがある仕事は、自分の成果が見えにくい」のだという。

「例えば、ライオンズというブランドを使うと、“良い成果が出てしまう”こともあります。新しい商品を出せばそれなりに売れるし、それなりにお客様が反応してくれます。もちろん、悪い商品は売れないので実力が出るところもあります。ただ、全体的には自分の能力以上のものが成果として出やすいので、自分の成果と成長が実感しづらい環境だと私は思っているんです。かつ、シーズンは1年間。4月に決めた方針や施策は来年4月まで動かしにくい。営業職のようにクォーターや短期間ごとに成果と改善のサイクルがしにくい点も業界の特徴だと思っています」

 逆に、ライオンズというブランドの強みを生かせるとも言える。

「それをうまく活用して自分のやりたいことができるのは良いことです。選手プロデュースメニューは好例です。選手のお弁当として売ることでお客様に喜んでいただけるし、その喜びを提供できたうえで売上にもなる。なにか新しいことをやるにしてもライオンズというブランドの価値を使えるというところは、この仕事をしている魅力だと思います。そうやってお客様がもっとライオンズのことを好きになってくれると嬉しいです」

 ブランドを背負っているからこそできることと、自分の実力が見えにくくなってしまう部分。球団というブランドがある会社だからこそ大変だし、やりがいも大きい。その中で玉井さんが今後取り組んでみたいことは何だろうか?

球団の飲食部門で求められる人材像はどんなものか?

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