中日ドラ1の東邦・石川 「目標は三冠王」と…侍J同僚に誓った4年後の自分
大学日本代表との試合で森下(明大)-海野(東海大)のバッテリーに驚愕
選抜を制した東邦だったが、夏は愛知大会2回戦で、星城相手に3-10と8回コールド負けを喫し、敗退。この夏のチームは、どのような状況だったのか。
石川「僕は覚えていないです……」
熊田「覚えていないっす」
石川「一瞬でした」
熊田「甲子園優勝してから、勝てなかったです」
石川「練習試合は勝てるんですが、公式戦になると勝てる気がしなかったというのはあります」
熊田「勝っているんだけど、勝ち逃げることができない。打線もつながらなかったです」
石川「(選抜で優勝した後は)欲が出たんじゃないかと思います。チームとしてちょっと天狗になったところがあったんじゃないかなと。一人一人のバッティングの考えが変わってしまった」
熊田「自分もそうだったかもしれないけど、選抜が終わってから自分たちは何が悪いか、言葉にできなかったし、指摘は減っていた。言い合えなかったというのがあります。(言わなくてもわかるだろうみたいな)そういうのもあったと思います」
“早すぎた”夏の終わりをこのように振り返った。その後、2人はU-18侍ジャパン高校日本代表に選ばれ、W杯を経験。奥川恭伸(星稜)、佐々木朗希(大船渡)などとチームメートとして戦った。大学日本代表と対戦した経験も今後、上の舞台での活躍を誓う2人には刺激になった。どのようなことを感じ、得られたものがあったのか。
石川「スピード感です。国際大会も大学生との試合もそうなんですが、僕(が二塁走者の時)捕手が牽制で投げて、こっち(三塁)に走った場面がありました。正直に言いますと、戻れなかったから、(三塁に)走ったんです。(明大・森下暢仁投手の)150キロのスピードに、(東海大の)海野(隆司)捕手からの二塁への送球が速かったです。高校生のスピードではついていけなかった。それに打席で見た大学生投手の球は、低めのボールだと思ったら、普通にストライク。普通のストライクゾーンだと思って振ったコースが実際にテレビで見たら、めちゃくちゃ高めのボール球だった。伸びが違いました」
熊田「自分はこれから大学のレベルでやっていく上で得たもの、課題が見つかりました。得たものは、木製バットの対応です。バットのヘッドの重みを利用してスイングしたり、自分の形でスイングしたり……それをわかってやって、結果が出ました。(課題は)プレーの安定感を出していくことや、コンディションを整えたりなどをしっかりやっていくことです」
石川「あのメンバーの中でやれたことがよかったです。(智弁学園の坂下翔馬内野手と)一緒の部屋だったので、一番しゃべったりしました。(花咲徳栄の)韮澤(雄也=広島4位)とも結構、連絡をとり、プロ志望届を出したので『一緒のところ行きたいね』とか。調査書が来て『ここ何て書いた?』と話をしていました」