163キロ右腕が決勝登板回避 春は東邦石川&夏は星稜奥川が躍動… 2019年の高校野球

ロッテに入団する佐々木朗希、ヤクルトに入団する奥川恭伸(左から)【写真:編集部、小倉元司】
ロッテに入団する佐々木朗希、ヤクルトに入団する奥川恭伸(左から)【写真:編集部、小倉元司】

深刻な部員数減少、18年ぶりに15万人を下回る

 2019年の高校野球は春の甲子園は東邦、夏は履正社が優勝した。

 今年の高校野球を振り返ろう。

 2018年12月の「新潟ベースボールフェスタ」で、新潟県高野連は翌年(19年)4月の新潟県春季大会から「球数制限」を試験的に導入すると発表した。18年夏の甲子園で金足農の吉田輝星投手が予選から決勝の途中までを1人で投げぬいたことなどがきっかけとなり「球数制限」の議論が起こっていた。

 日本高野連は、新潟県高野連の「球数制限」に「日本全体で議論すべきこと」と待ったをかけ、4月に「投手の障害予防に関する有識者会議」を発足。13人の有識者による議論を開始した。

 春の甲子園は、平成最後の甲子園大会となった。決勝戦では東邦が、習志野を6-0で下し優勝。エース、石川昂弥の投打にわたる活躍が目立った。

 日本高野連が発表した資料によれば、夏の甲子園の予選である地方大会の参加校は3957校、部員数は14万3867人。参加校数は15年連続で減少し、部員数は6年連続減少した。特に部員数は前年から9000人以上減少し、18年ぶりに15万人を下回った。

 14年の17万312人から15%もの減少。甲子園の優勝は「全国4000校、15万人の頂点」といわれたが、校数、部員数ともにこの数字を割り込んだ。2010年ころから小中学校野球で顕著になっていた「野球離れ」が、高校まで波及した形だ。

U-18ワールドカップは5位に、来春の選抜大会より投手の球数制限を実施

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