標高差2000M超え、10時間の移動も…高木勇が加入するメキシカンLを現地通訳が解説
ユカタンは野手の選手層も厚く、元日本ハムのドレイクも加入
日本のプロ野球のように先発投手の先乗りや、残留練習はなく、先発投手も基本的に常にチームに帯同する。ユカタンの本拠地メリダは標高約10メートルで常夏の地だが、毎週のように滞在地の標高が0メートルから2300メートルの間で上下するため、気候への順応力も求められる。
そんな過酷な環境だが、ユカタンは野手も選手層が厚いため、高木にとっては先発の座さえ確保できれば、味方の強力な援護が受けられる可能性が高い。チームには昨年11月に行われたプレミア12にメキシコ代表で出場し、ベストナインに選ばれたジョナタン・ジョーンズ外野手とホルヘ・フローレス内野手の代表2選手が所属している。
さらに、広角に打ち分けることができ、昨季、奪三振王を獲得した久保が「レオネスの中で1番三振を取るのが難しい打者」と警戒する巨漢のルイス・フアレス外野手、今冬のウインターリーグでDeNA関根大気外野手のチームメイトとしてヤキス・デ・オブレゴンでプレーし、当初不振だった関根にアドバイスを送り続け、復調させたホセ・アギラル外野手、リリーフのアンドレス・アビラ投手の3人も、昨年3月に来日したメキシコ代表メンバーに選ばれている。
ユカタンはさらに、キューバ出身で2017年に日本ハムでプレーしたヤディル・ドレイクも獲得。2018年にコロンビアで行われた「WBSC U-23ワールドカップ」で稲葉篤紀監督率いる日本を決勝で下したメキシコ代表の主力だった若手有望株のマルコ・ハイメ遊撃手も加えるなど、次々と補強を続けている。
ここ数年、制球力が高いとされる日本人投手の獲得を望む球団が増えてきているメキシコ。同リーグでは昨年に続き、久保もプレーを続ける予定だ。日本人の需要が徐々に高まってきている中で、高木がどれだけ結果を残すことができるのか、現地でも注目を集めそうだ。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)