NPBも導入検討の「ワンポイント禁止」 米メディアは酷評「悪影響もたらすだけ」
試合時間の短縮などを狙ったものだが、逆に試合時間を長くさせる危険が
今季からMLBで導入される「ワンポイントリリーフ」の禁止。登板した投手は最低でも打者3人と対戦するか、そのイニングを完了するまでは交代できないという新ルールだ。MLBでの導入を受けて、NPBでも本格的に検討されることになった。
ただ、継投の面白さを削ぐことになるとして批判的な意見も多い「ワンポイント禁止」ルール。試合時間の短縮が大きな狙いの1つだが、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」はこの新ルールを酷評。「新ルールのスリー・バッター・ミニマムは時短にならず、意図しない悪影響をもたらす」として、バッサリと切り捨てている。
記事では2019年のMLBの試合を検証しており、昨季のMLBの試合時間平均は3時間10分だったという。2017年を上回り、過去最長だったが、その原因の1つが三振率の増加だという。最低でも投手が3球以上投げなければならない三振の増加は、試合時間が長くなる原因とされ、昨季MLB全体で4万2823個の三振が生まれていた。
一方で、記事によると、MLBとロブ・マンフレッドコミッショナーが禁止にした「ワンポイント」登板は昨季行われた投手交代1万6573回のうち、わずか691回だけ。わずか4%ほどしかなく、さほど試合時間には影響を与えないと指摘している。
そして、記事では「試合の展開が変わるかもしれない状況で、監督が苦戦している投手を降板させられないことが、メリットよりもデメリットの方が大きいという理由である」として、この「ワンポイント禁止」によって生じるメリットとデメリットを双方提示。はるかにデメリットが多いと断じている。