パ・リーグ“与死球王”は? 過去10年間から見える制球力、投球スタイルとの関連

11、13年の西、12、14、15年の牧田は内角を攻めた結果の死球

2015年
1位タイ:11個
牧田和久(西武)
吉川光夫(日本ハム)
3位:9個
中田賢一(ソフトバンク)

2016年
1位:13個
小石博孝(西武)
2位:10個
牧田和久(西武)
3位:9個
十亀剣(西武)

2017年
1位:9個
中田賢一投手(ソフトバンク)
2位タイ:8個
多和田真三郎(西武)
ルイス・メンドーサ(日本ハム)

2018年
1位:14個
榎田大樹(西武)
2位:13個
石川柊太(ソフトバンク)
3位:11個
多和田真三郎(西武)

2019年
1位:14個
高橋光成(西武)
2位:11個
高橋礼(ソフトバンク)
3位タイ:9個
有原航平(日本ハム)
榎田大樹(西武)

 複数回トップに立った投手は、2011年と2013年の2度最多死球となった西と、2012年、2014年、2015年の3度最多死球を与えた牧田の2名。両者は近年のパ・リーグの中でも死球が多い投手と言えるが、キャリア通算の与四球率は西が2.217、牧田が2.12とそれぞれ優秀。この2投手に関しては制球が悪いというわけではなく、積極的に内角を攻めた結果、死球が増えていた可能性が高そうだ。

 西、牧田のほかにも、死球数の年間トップ3に複数回入った投手は存在。その顔ぶれはメンドーサ、中田、榎田、多和田と積極的に内角を突いていけるマウンド度胸を持ち合わせたピッチャーが多くなっている。

 例えば、2019年に榎田は9個の死球を記録してしまっているが、そのうち6個は右打者にスライダーかカットボールを投じたものだ。中田も同年唯一の1軍登板となった試合で、左打者の楽天・辰己に対してスライダーを投じ死球を与えている。2度以上ランキング入りしている投手たちに関しては、投球スタイルにある種の共通項が見られると言えるか。

与死球率トップ3の投手たちを比べてみると、その投球スタイルにはそれぞれ違いが

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