「お祭りみたい」2日間で4万人集めた鷹キャンプ 集客力の秘密と魅力
ファンが軽はずみに選手に触れられないように安全面にも配慮
昨春のキャンプで中日の松坂大輔投手がファンとの接触で負傷したことがあったが、そういった危険性はソフトバンクのキャンプ地ではほぼ無い。かといって、ファンが楽しめないかと言えば、そうではない。
「去年から取り組んでいるのは、選手の導線をあえて広く取っているんです。そうすることで選手自らがファンの方に寄っていく形を作り出しています」
選手がもみくちゃになるような危険性はない。その上でファンサービスの際には、呼びかけに応えて選手の方から、ファンに近づいてきてくれる。無理矢理に触れ合うのではなく、選手から歩み寄って来てくれる。これはファンにとっても嬉しいことでは無いだろうか。
「選手への協力ももちろんお願いしています。練習に支障が出ない中で、できる限りファンサービスをしてくださいというお願いしています」。あくまでもキャンプはシーズンに向けて練習するために来ているもの。その大前提がある上で、選手に可能な限りファンサービスをするようにお願いしているという。
週末には、練習前のスタンドへのサインボール投げ入れだったり、場外ステージではオフィシャルダンス&パフォーマンスチーム「ハニーズ」によるショーが行われていたり、とイベントも多数企画されている。こういったイベントも、その日の練習メニューの”メイン”どころと時間をずらしたり、と考えられているという。
1日で2万人もの人が集まるソフトバンクのキャンプ。そこには、常勝軍団となった強いチームだけでなく、球団側の様々なアイデアや工夫も注ぎ込まれている。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)