ドラフト直後の採点は当たったか? 2015年を検証、低評価だった阪神と巨人はどうなった

“当たり年”だったのはオリックス、吉田正尚や近藤大亮らが入団

 高橋、小笠原を続けて外した日本ハムは1位で上原健太を指名した。上原は伸び悩んでいるものの、2位の加藤貴之、3位の井口和朋、6位の横尾俊建ら、突き抜けた存在こそいないが、数多く1軍の戦力になっている。巨人も単独指名の桜井俊貴が昨季8勝と4年目で開花の兆し。2位の重信慎之介、5位の山本泰寛も1軍の戦力となり、7位の中川皓太は昨季67試合に投げて、侍ジャパンにも選ばれた。日本ハム同様に大物こそいないが、多く戦力になっている。

 その他の球団はどうか。この年のドラフトで上々の成果を上げているのはオリックスだ。1位で単独指名した吉田正尚は球界を代表する強打者に成長し、2位の近藤大亮、3位の大城滉二も1軍に不可欠な存在となっている。平沢を外した楽天も悪くない。外れ1位のオコエ瑠偉は一皮剥け切れていないが、3位の茂木栄五郎がチームの中心選手に。5位の石橋良太は育成落ちを経験しながらも昨季8勝をあげた。4位の堀内謙吾、6位の足立祐一は正捕手を争う位置にいる。

 ロッテは平沢を引き当てたが、まだ期待値に見合うだけの成果は出ていない。3位の成田翔も期待値は高く、台頭が待たれている。4位の東條大樹は昨季リリーフで58試合に登板している。西武は多和田真三郎を単独指名し、2018年に最多勝のタイトルを獲得。6位の本田圭佑も先発ローテを伺う存在に。2位の川越誠司は投手から外野手に転向し、今季の定位置獲りに期待がかかる1人だ。

 広島は岡田明丈を1位で指名し、2年目の2017年に12勝をマーク。5位の西川龍馬は非凡な打撃センスを開花させ、今では中軸を担う存在に成長した。中日は高橋を外し、小笠原慎之介を1位で指名。ローテを担ってきたが、最高で5勝とまだ物足りないか。2位の佐藤優は2018年にリリーフで42試合に登板し、侍ジャパンにも選出。3位の木下拓哉、4位の福敬登も1軍の戦力となり、5位の阿部寿樹は29歳の昨季、正二塁手の座を掴んで遅咲きのブレークを果たした。

 今季が5年目となる2015年ドラフト世代。特に高卒選手では、ここから頭角を現してくる選手もいるはず。5年後、10年後にこの評価は、また大きく変化しているかもしれない。

【表】2015年各球団ドラフト指名選手一覧

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