夏の甲子園決勝ベストゲームは? 大阪桐蔭、金農旋風…2010年代編

ファンが選ぶ2010年代・夏の甲子園決勝ベストゲームは?
ファンが選ぶ2010年代・夏の甲子園決勝ベストゲームは?

ツイッター上でアンケートを実施、次回以降も世代別に実施予定

 開幕延期で「野球ロス」になっているファンの方々に少しでも心の隙間を埋めていただきたく、Full-Count編集部では高校野球についてツイッターで限定アンケートを実施。「世代別、思い出に残る夏の甲子園決勝戦?」第1回は2010年代編を行った。編集部では悩みに悩んで、3つの決勝戦を厳選。それ以外の試合を挙げる方は「その他」に投票していただき、コメントに年と対戦カードを明記してもらった。2010年の興南(沖縄)-東海大相模(神奈川)から昨年の履正社(大阪)-星稜(石川)まで10カードで、最も票を集めたのは2018年決勝、大阪桐蔭(大阪)-金足農(秋田)だった。

 100回という記念大会になった2018年の夏の決勝戦が約4割(39.9%)を占めた。まだ記憶に新しい大阪桐蔭の“最強世代”による春夏連覇。宮崎仁斗、根尾昂(現・中日)の本塁打を含む、15安打13得点という強打に加え、エースの柿木蓮(現・日本ハム)が5安打2失点の完投で初の決勝進出を果たした金足農を13-2を破った。この大会のもう一人の主役だったのが金足農のエース・吉田輝星投手(現・日本ハム)だった。

 準決勝までの5試合を一人で投げきり、東北勢初の頂点を目指して立ったマウンドだったが、立ち上がりから大阪桐蔭打線につかまり、5回12失点でマウンドを降りた。しかし、気迫あふれるピッチングは高校野球ファンの胸を打った。強豪校を次々と倒していく快進撃は“金農旋風”と呼ばれ、その戦いぶりは色あせることはないだろう。

 厳選した3試合の中で2番目(30.4%)に多かったのが2015年の東海大相模(神奈川)が仙台育英(宮城)に10-6で勝利した決勝戦。選抜では優勝していたが、夏は1970年、巨人・原辰徳監督の父で、門馬敬治・東海大相模監督の恩師でもある原貢監督が率いていた以来、45年ぶり2度目の制覇となった。この試合も息詰まる熱戦だった。

 東海大相模は小笠原慎之介(現・中日)、吉田凌(現・オリックス)の150キロ両腕に、強力打線で勝ち上がってきた。対する仙台育英には平沢大河(現・ロッテ)に郡司裕也(現・中日)の3、4番がいた。試合は序盤から東海大相模が仙台育英のエース・佐藤世那(元オリックス)を攻め、4回までに6得点と試合を進めたが、6-3と3点リードの6回に仙台育英が同点に追いつく。スタンドの空気も変わっていった。しかし、最後は小笠原が自ら本塁打を放つなど、9回に4点を奪い、勝利した。昨年のドラフト会議で郡司が慶大を経て、中日に指名され、小笠原と同じチームに入るという縁も。終わらないドラマがあるから高校野球は面白い。

 2012年の大阪桐蔭-光星学院(現・八戸学院光星)の試合では藤浪晋太郎(現・阪神)-森友哉(現・西武)のバッテリーが甲子園の春夏連覇を達成した決勝戦が21%と、やはり2010年代は大阪桐蔭の強さが際立つ。ツイッターの4項目「その他」で、2014年の三重高校との決勝戦を挙げるファンもいた。優勝した大阪桐蔭に食い下がった三重高ナインの戦いは印象強い。夏の甲子園で歴代4位の814もの球数を投じた三重の左腕・今井重太朗投手はその後、中部大に進み、軟式で野球を続けている。

2010年代は興南、大阪桐蔭が春夏連覇を達成

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