現代野球で更新は可能か? 84年の球史で“1人”しか達成していない偉大な投手記録

岩瀬の1000試合は燦然と輝く大記録、宮西はあと6年で到達?

・1000試合登板(岩瀬仁紀:1002試合)
・400セーブ(岩瀬仁紀:407セーブ)

 数々の偉大な記録の多くは、1950年代などの選手たちが樹立したものになる。投手分業制が進んだ現代では更新不可能といえるものが多いが、その中で燦然と輝くのが岩瀬氏の打ち立てた2つの記録だ。通算1000試合登板は84年の歴史でただ1人しか達成していない。

 1998年のドラフト2位で入団すると1年目から勝利の方程式を担った。1999年から2013年まで15年連続で50試合以上に登板。5度の最多セーブに輝くなど、2004年からは守護神として長らくチームを支えてきた。1002試合登板は2位の米田哲也氏の949試合に53試合差。また407セーブは2位の高津臣吾氏(現ヤクルト監督)に121もの差をつけている。

・300ホールド(宮西尚生:337ホールド)

 現役投手で歴代最多記録を持つ日本ハムの宮西。ホールドは1996年にパ・リーグで初めて採用されたまだ新しい記録だ。2008年に日本ハム入りした宮西は1年目から50試合に登板。入団からリリーフ一筋で12年連続50試合以上に登板している。岩瀬と違いセットアッパーを担い続けており、ホールド数を積み重ねてきた。現在684試合に登板しており、1000試合登板まで残り316試合。このペースであと6年投げ続ければ、2人目の1000試合登板、そして“岩瀬超え”が見えてくる。

・150与死球(東尾修:165与死球)

 1969年に西鉄(現西武)に入団し、引退する1988年まで20年間プレーした東尾氏。通算251勝をマークする大投手だが、キャリアで与えた165死球が歴代最多記録となる。東尾氏に次ぐ2位は渡辺秀武氏の144死球。投球回や勝利、四球などでトップの金田氏だが、死球数は通算で72個と東尾氏の半分にも満たない。

 84年の長いプロ野球の歴史でも、ただ1人しか達成していないこれらの記録。金田氏の持つ記録の数々は更新は不可能だろうが、その他の記録には更新の可能性もあるだろう。20年以上の長い現役生活でほぼ怪我なくコンスタントに投げ続け、その上で結果を出し続けることが必要ではあるが、こうした記録を打ち立てる選手の登場を期待したい。

(Full-Count編集部)

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