申告敬遠導入から2年間で故意四球は約2倍に 投手起用の流れ、ドラマは無くなった?
パ・リーグ全体では「申告敬遠」導入後に故意四球数が約2倍に増加
まずはパ・リーグ全体の数字の変化を見ていく。2016年、2017年は61個、47個と1チーム平均で8~10個といった数字となっている。これに対して、申告敬遠導入後の2年間は129個、107個、チーム平均で18~20個とほぼ倍を記録。新ルール導入により、リーグ全体で故意四球の数が増加した。
続いてはチームごとの数字を比較。申告敬遠の導入を境とした2017年、2018年の間では西武を除く5球団が倍以上の増加となった。どのチームもルールの変更によって敬遠の数が大きく変化している。
このうちロッテと楽天は、2018年から新監督が就任(楽天はシーズン途中で交代)したことが影響している可能性もあるが、ソフトバンク、そして日本ハムはこの期間に工藤公康監督、栗山英樹監督が続けて采配をとっており、オリックスの福良淳一前監督もルール変更時に継続して監督を務めた。この3チームの増加は申告敬遠と無関係ではなさそうだ。
2019年は、リーグ連覇を達成した埼玉西武も敬遠数が増加し、6球団での合計は2年連続で100個を超えた。今季はシーズン延期によって143試合行うことは難しくなったが、この傾向はどのように変化するだろうか。