オリ元監督・森脇氏の12球団順位予想 阪神は“計算できる選手”多数、古巣はAクラス入り?

ダイエー、ソフトバンク、中日でコーチを務め、オリックスでは監督も務めた森脇浩司氏【写真:荒川祐史】
ダイエー、ソフトバンク、中日でコーチを務め、オリックスでは監督も務めた森脇浩司氏【写真:荒川祐史】

デスパイネ、グラシアルのいないソフトバンクだが…

 プロ野球は19日にいよいよ開幕を迎える。新型コロナウイルスの感染拡大により約3か月遅れての開幕となったが、今シーズンも熱い戦いが繰り広げられるはずだ。ここでは、開幕直前企画としてダイエー、ソフトバンク、中日でコーチを務め、オリックスでは監督も務めた森脇浩司氏にセ・パの順位予想をしてもらった。

 待ちに待った開幕を迎える。条件は同じとは言え、例年以上に瞬発力と忍耐力が問われ非常にタフなシーズンになるだろう。選手任せと選手主導は違う。戦力通りの順位では面白みに欠ける。戦略、戦術における監督のマネジメントに注目し、意外性のスポーツ野球の醍醐味をファンの方々と味わいたい。

〇パ・リーグ
1位 ソフトバンク
2位 オリックス
3位 ロッテ
4位 西武
5位 楽天
6位 日本ハム

 やはり、外せないのはソフトバンク。当初はケガ人が多く不安視されていたが開幕が遅れたことが幸いした。キューバ勢のデスパイネ、グラシアルの合流は遅れているが、コンディションに不安を抱えていた柳田が万全の状態。そしてまだまだ元気な松田宣、新加入のバレンティンと他球団にとっては脅威の打線だ。

 福田秀の移籍は痛手だったが潜在能力の高い上林に期待したいところだ。若手の栗原は勢いだけじゃないことを練習試合でもしっかり見せている。ここにデスパイネ、グラシアルが戻ってくることを考えると破壊力はNo1ではないだろうか。投手陣でも高橋礼、松本がローテに加われない程、充実している。千賀、甲斐野が遅れているが投打を含め層の厚さは健在だ。

 古巣のオリックスを2位に推す。山本、山岡の2枚看板を含め投手力は充実している。これまでレギュラーを掴み損ねていた駿太(後藤)も練習試合を見ていると今年にかける思いは伝わってくる。それはT-岡田に関しても同じだ。バッテリーを含めた守りの確立が急務で2位の条件とする。あとはメジャーで実績のあるジョーンズら打線がどこまで機能するか注目したい。

 監督3年目を迎える井口ロッテは楽しみに満ち溢れている。最も多才でしぶとい戦いをするだろう。日本ハムを最下位においたが栗山監督が要所、要所で打つ手は私も監督時代から興味深く見ていて、戦略には常に明確なビジョンを感じるだけに楽しみにシーズンを見ていきたい。

若手の台頭も必要だが「計算できる選手がしっかり働くことが大事」

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