国学院栃木、甲子園中止が生んだ“対応力” 10人継投&29人起用の理由
大学で野球を続ける部員は過去一番となる15人
そして柄目監督は「こういう時代なので“対応力”というのを意識していて、野球を通して対応力をつけたい」と感じ、短期間ではあるが、練習や試合の中で選手の“対応力”を鍛えたという。
公式戦で多くの選手を起用し「今日も(選手を)たくさん代えましたけど、すんなり対応できたと思うんですよ。時間はあまりなかったけど、目指した目標は達成できているのかなという気はします」と選手達の“対応力”の成長に満足気だった。
現時点で大学で野球を続ける予定の部員は15人。これは過去1番の人数だという。「(夏の甲子園が中止で)悔しい思いをして、次につなげたいという子が多い。またこの大会でも悔しい思いをしていくことが大事だと思います」と、甲子園中止を糧に成長してほしいという思いを口にした。
この日、8番手でマウンドに上がった神山も大学進学を希望する1人だ。進路を問われると「大学に行ってからプロに行きたい。うちは父親1人なので、野球で恩返ししたい。そこは必死にやっていきたい」と、大学での更なる成長を誓った。直球の最速は147キロ。理想とする選手はオリックスの山岡泰輔投手だ。
「今日勝ったことでまた1週間競い合いが始まる。楽しみですね」と語った柄目監督。甲子園という目標は失えど、日々練習の中で切磋琢磨する国学院栃木ナイン。次戦でも、この1週間で更に成長した姿を見せる。
(上野明洸 / Akihiro Ueno)