屈指のタレント揃いも“チーム内戦力差”露見 データが示す日本ハムの苦戦

有原、上沢、バーヘイゲンに続く先発投手の運用に苦戦

 次に、日本ハムの各ポジションの得点力を両リーグ平均と比較し、グラフで示した。

日本ハムのポジション別得失点【図表:鳥越規央】
日本ハムのポジション別得失点【図表:鳥越規央】

 グラフでは野手はポジションごとのwRAA、投手はRSAA(失点ベース)を表しており、赤色なら平均より高く、青色なら平均より低いということになる。

 先発投手陣では、有原航平が先発15試合中10試合でクオリティスタート(QS)、6試合でハイクオリティスタート(HQS)を記録。また昨季、骨折でリタイヤした上沢直之も復帰し、先発12試合中QS9試合、HQS6試合、防御率2.37と安定の投球でローテーションの軸を担っている。また両投手ともイニングイーターとして、救援投手陣の負担軽減にも一役買っている。新加入のバーヘイゲンも好不調の波が大きいながらも、5割以上のQS、WHIP1.16、奪三振率8.99と結果を残しており、先発投手のプラスの貢献に寄与している。

 ただ、この3人が先発する試合以外では、先発投手の運用に苦労している様子が伺える。数年前から積極的に導入してきた「ショートスターター」や「オープナー」もそれほど機能しているわけではなく、先発が4イニング未満で降板したときの勝率は.133にとどまっている。救援投手陣も防御率4.29でリーグワーストと奮わない。またフィールド内に飛んだ打球をアウトにした割合を表すDER68.2%もリーグワースト。失策57と守備に綻びが入っていることも苦戦の要因となっている。

打線は上位と下位に大きな差が生まれている

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