鷹、チーム打率リーグ4位で勝てる訳 専門家が分析した「効率のいい一発」とは?
効率のいい一発攻勢、得点圏打率の高い栗原の効果的なタイムリー
■ソフトバンク 5-0 楽天(17日・PayPayドーム)
首位ソフトバンクがホームで3位楽天を5-0で下し、7連勝を飾った。これで、試合が雨天中止となった2位ロッテとのゲーム差は4.5に広がった。この日は柳田、グラシアルのソロ本塁打で得点を重ね、5回には3四死球の後、栗原の長打で3得点。現役時代、巨人で活躍し、楽天でヘッドコーチを務めた野球評論家の松本匡史氏は「今年のホークスは少ない安打数の中でも得点ができていて、その象徴的な試合になった」と振り返った。
リーグトップの113本塁打を誇るソフトバンク打線が、一発攻勢で試合の主導権を握った。まずは初回。2死から柳田が楽天石橋の内角直球を右翼席中段に運ぶ先制27号ソロ。4回には先頭のグラシアルがフォークを左中間のホームランテラス席に運ぶ10号ソロ。序盤にビッグイニングを作ることはできなかったが、効率のいい一発攻勢で得点を重ねた。
「柳田の本塁打は初回2死からだったが、立ち上がりを3人で終わるのとは全然違う。2死から1発を打てるのは脅威。4回にもグラシアルがソロ本塁打を放ったが、ソフトバンクはこういう一発攻勢もできるのが大きい。ヒットが打てない中でも、一発で点を取っていける強さがある」
さらに5回には1死から周東が四球、中村晃も死球で続き、2死二、三塁となった後、グラシアルも四球を選び、満塁のチャンス。そこで得点圏打率.371を誇る栗原が走者一掃の右中間への3点適時二塁打。ソフトバンクは5回までにわずか5安打で5点を奪った。松本氏は「前の打者グラシアルがストレートの四球で出塁し、投手がストライクを欲しがる場面で、栗原は初球の甘いカーブをしっかりとらえた。チャンスに強い栗原らしいバッティングでした」と、相手バッテリーの心理を読んだ上で、初球から積極的な打撃をした栗原を称えた。