“リーグ格差”の結果か?一因か? 2015年以降ゼロ、圧倒的に少ないセ→パへのFA移籍

パからセへの移籍が最も多い31例に対し、セからパへの移籍は11例しかない

 だが、2014年に中田賢一(現阪神)が中日からソフトバンクに移籍し、2015年に木村昇吾が広島から西武へ移籍。ただ、木村の場合は宣言後に他球団からのオファーがなく、入団テストを経た移籍だった。実質的にはFA権を行使してセ球団からパ球団へとFAで移籍した選手は中田を最後に出ていないと言える。

 これまでプロ野球では93人のFA移籍が成立し、梶谷と井納の移籍が正式に成立すれば、94人、95人目となる。これまでの93例のうち、セからパの移籍はわずか11例しかない。パからセへの移籍が31例と最も多く、パからパが24例、そしてセからセが27例となっている。

 今季のプロ野球はソフトバンクが4年連続の日本一に輝いた。日本シリーズでは2年連続で巨人に4連勝して頂点に立った。パ・リーグ球団は2013年から8年連続、ここ10年で2012年を除く9度、日本一になっている。今季は開催されなかった交流戦でも2019年まで10年連続でパ・リーグが勝ち越し。今年の日本シリーズ後にはセ・リーグとパ・リーグの間にある“リーグ格差”も叫ばれていた。

 近年、めっきりと減少しているセ・リーグ選手のFAでのパ・リーグ球団への移籍。パ・リーグ球団が求める選手がセ・リーグに少ないのか、セ・リーグの選手がパ・リーグへの移籍を望まないのか……。この傾向にも何らかの関係があるということだろうか。

【セ球団からパ球団へのFA移籍】
1993年 松永浩美 阪神→ダイエー
1994年 仲田幸司 阪神→ロッテ
2004年 稲葉篤紀 ヤクルト→日本ハム
2006年 小久保裕紀 巨人→ソフトバンク
2007年 石井一久 ヤクルト→西武
2008年 中村紀洋 中日→楽天
2010年 内川聖一 横浜→ソフトバンク
2011年 大村三郎 巨人→ロッテ
2012年 平野恵一 阪神→オリックス
2014年 中田賢一 中日→ソフトバンク
2015年 木村昇吾 広島→西武

(Full-Count編集部)

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