ロッテ、なぜ得失点差-18で2位躍進? 快進撃を可能にした投手運用の“管理力”
「5点以上を取れば勝てる」? 僅差の勝利数は、勝ちパターンの稼働率にも影響
続けて、今季のロッテが記録した得点別、相手チームとの点差別の勝敗について見ていきたい。
得点別勝敗では、5点以上を取った試合では45試合で42勝2敗1分、勝率.955と驚異的な数字を記録している。この数字にはチームとして勝てる試合を取りきってきた勝負強さが示されているが、一定以上の点さえ取れば、投手陣が試合を壊すことなく確実に勝利へと結び付けてくれた、という見方もできそうだ。
続いて点差別勝敗を見てみよう。勝利数としては1点差の勝ちが20試合と最も多かったが、3点差以内の、いわゆるセーブシチュエーションとなる点差での勝利は合計41試合。同点のまま終わった引き分けも含めると、僅差の試合は44試合ということになる。それに対し、4点差以上での勝利は合わせて19試合。敗戦数の57試合と合わせると、必ずしも勝ちパターンの投手を動員する必要のない状況のゲームは120試合のうち76試合に達していた計算だ。
とはいえ、僅差で敗れた試合の中にも、いわゆる勝ちパターンの投手を起用したうえで、痛い星を落としたゲームも存在したかもしれない。そこで、今季のマリーンズのリリーフ陣の中でとりわけ重要な役割を担っていた、ハーマン、唐川、澤村、益田の4人が、それぞれどのような局面で登板していたのかを見ていきたい。