肩の強さ&補殺数だけじゃ計れない? 進塁を抑止する“送球力”の高い外野手は…
12球団の外野手で「ARM」でトップとなったのはヤクルトの青木
セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によって分析された「ARM Raitings」を基に検証してみよう。なお、対象は外野手として昨季300イニング以上を守った選手に限定した。
12球団で最もこの「ARM Raitings」が高かったのはヤクルトのベテラン青木宣親。今季は99試合に左翼手として出場して「ARM」は全外野手でもダントツの6.9をマーク。青木はリーグ2位の6補殺を記録するだけでなく、進塁抑止においても貢献が高かったと言える。
青木に次ぐ2位はロッテのレオネス・マーティン。マーティンは強肩で知られ、補殺数もパ・リーグ外野手トップの8補殺をマークしている。その強肩で走者が次の塁を狙うことを抑止していたことを示しているだろう。3位にはソフトバンクの栗原陵矢、4位にはソフトバンクの上林誠知、5位にはゴールデングラブ賞にも輝いた日本ハムの大田泰示が入った。特に上林と大田は強肩外野手として広く知られており、上位に位置するのは納得の結果と言える。
6位のヤクルトの塩見泰隆に次ぐ7位に入ったのが阪神の近本光司で「ARM」は3.1。塩見は中堅手での「ARM」は2.5で、中堅手に限れば近本がトップだ。補殺数はリーグ4位の5個。あまり強肩のイメージは持たれない近本だが、昨季はこの「ARM」で12球団トップの数字を残しており、指標上では総合的な進塁抑止という面で秀でていると言える。