ロッテ安田は“本物の4番”に成長できるか? 向上した変化球の対応と見つかった課題
得意な球種と苦手な球種、その傾向とは?
続けて昨シーズン記録した、球種別の打率を紹介したい。投手の球種を8つに分類した場合、得意としている球種と苦手としている球種がそれぞれ4個ずつと、まさに二分されるような結果となった。打率.109と大苦戦を強いられたスライダーをはじめ、ストレート、シュート、フォークといった球種への対応には苦慮していたが、その中でもストレートを苦手としている点は、威力のある速球を投げ込んでくる投手の多いパ・リーグにあって、やや気がかりなポイントと言えるか。
その一方で、シンカー・ツーシーム、カットボール、カーブといった球種はかなり得意としていることがわかる。カーブ・チェンジアップというブレーキの効いた球に対する反応に優れていることからも、緩急をつけた攻めにはしっかりと対応することができ、緩い球を捉えられるだけの読みと技術を持ち合わせていることが読み取れる。
また、シュートに関してはやや苦手としているものの、カットボール、シンカー・ツーシームといった、速球に近い球速から鋭く変化するボールを得意としているのも見逃せない点だ。速い変化球への対応力に関しては優れたものがあるだけに、速球そのものに対するコンタクト力が向上してくれば、投手にとってはより攻めづらくなる打者となってくる。