メジャー時代と特徴一変? ロッテ・マーティンが日本で遂げた進化の証とは…
ロッテ加入後は四球を選べるようになり、著しく出塁率が向上
三振率はMLB時代とNPB時代でさほどの変化は見られず、三振の数自体はキャリアを通じて多い傾向にある。その一方で、四球率はMLB時代は一度も.100台を記録したことはなかったが、NPBでは2年続けて.110以上の数字を記録。そして、2020年の四球率は.156と高いものとなっている。
また、IsoDもMLB時代の通算が.057と低く、選球眼に課題を残していた。だが、NPBでは2年連続で.110以上の数字を記録し、ともに一流と考えられる.100のラインを上回っている。特に2020年は.148と抜群の数字で、来日以降の平均値はMLBでのキャリア通算の2倍近くになる。
大きな変化を見せるのが「BB/K」で、MLB時代は明らかに四球が少なく三振が多いという傾向にあった。だが、来日1年目は、MLB時代に一度も記録したことのなかった.400台の数字を記録。2020年には.700とさらなる改善を見せており、劇的に向上していることが各種の指標からも読み取れる。
盗塁の数は来日してからの2年間で合計10個と、通算126盗塁を記録したMLB時代に比べると大きく減少している。年齢を重ね、脚力に衰えが見られるのは致し方のないところだが、対照的に、日本の地ではチーム随一の長距離砲として開花しつつある。
32歳にして変化、進化を続ける強肩豪打の助っ人は、来日3年目となる2021年にどんなプレーを見せてくれるか。ロッテの試合を見る際には、これぞメジャーという豪快なホームランや、目を見張るようなバックホームに期待してみる価値は、大いにあることだろう。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)