オリ復帰のロメロは活躍できるか? 過去の“出戻り助っ人”の成功例を振り返る
マウンドで豪快に腕を回すパフォーマンスで人気となったシコースキー
○ブライアン・シコースキー
2001年にロッテに入団したシコースキーは、快速球を武器に翌年から中継ぎの一角として活躍。登板前に白線を飛び越え、マウンドで豪快に腕を回すパフォーマンスも相まって、人気者となった。巨人とヤクルトでも安定した投球を見せ、2008年に4年ぶりにロッテへ復帰。2年続けて防御率は2点台前半と前回在籍時を大きく上回る安定感を発揮し、2009年途中からはクローザーも任された。
2010年に移籍した西武でもストッパーを務め、見事に自身初の個人タイトルとなる最多セーブを受賞。2011年は故障の影響でわずか4試合の登板に終わり、同年オフに退団。1年後の2013年に再び西武に入団したが、ケガに苦しめられて1軍での登板は果たせなかった。それでも、リリーフ投手ながらシーズン100奪三振以上を2度記録し、通算438登板は外国籍選手として歴代2位。まさに、記録にも記憶にも色濃く残る助っ人だった。
○ホセ・フェルナンデス
2003年の開幕直後にロッテへ入団したフェルナンデスは、来日1年目から打率.300、30本塁打、100打点をクリアする大活躍を披露。翌年に移籍した西武でも期待に応える活躍を見せ、プレーオフを勝ち抜いての日本一にも主力として大きく貢献した。2006年からは創設間もなかった楽天に活躍の場を移し、貴重な強打者として3年間安定した活躍を続けた。
2009年に入団したオリックスではやや物足りない成績に終わり、一旦はNPBを離れたが、翌2010年の6月末に西武へ復帰。打率.339、OPS.925という見事な成績を残し、前年Bクラスだったチームの優勝争いに貢献した。続く2011年には統一球導入の影響でリーグ全体の打撃成績が落ち込む中で奮闘し、指名打者としてベストナインに輝いた。翌年以降も楽天、オリックスにそれぞれ復帰を果たし、11年間にわたってNPBでプレーを続けた。なお、2018年には西武の編成部国際業務駐米担当として“古巣復帰”を果たしたことも記憶に新しい。
○ジェイソン・スタンリッジ
2007年の6月にソフトバンクに入団したスタンリッジは、途中入団ながら7勝を挙げ、敗戦はわずか1という素晴らしい投球を披露した。しかし、続く2008年は3試合の登板で防御率は7点台と一転して不振に陥り、シーズン終了後に米球界へ復帰。それでも、2010年の4月に阪神入りしてNPB復帰を果たすと、シーズン途中入団ながら11勝をマークする大活躍。その後も4年間にわたって、主戦投手として安定した投球を続けた。
先発投手としての高い実力を証明し、2014年に6年ぶりとなる古巣・ソフトバンク復帰を果たす。そこから2年続けて2桁勝利を記録して、2年連続となるチームの日本一にも貢献した。2016年からはロッテに移籍し、同年は規定投球回に到達し、チームのAクラス入りにも貢献。39歳となる2017年まで、NPBで実働10年という息の長い活躍を続けた。