大ピンチ? 大チャンス? 千賀&東浜の調整遅れる鷹の開幕ローテどうなる

開幕ローテを争う他の先発投手の候補は…

 石川、和田に次ぐ筆頭候補は昨季は中継ぎとして起用された高橋礼投手か。2019年には先発として12勝をマークして新人王を獲得。今季は先発再転向を目指してここまで調整を進めており、故障がなければ、ローテ入りの有力な候補となるだろう。

 残る3枠をA組の残る先発候補である二保旭投手、武田翔太投手、大竹耕太郎投手、笠谷俊介投手の4人が争う構図となるか。二保は昨季12試合に先発して4勝、23歳の笠谷は昨季急成長を遂げた左腕で20試合に投げて4勝をマークした。昨季の投球内容からすると、笠谷にかかる期待は大きい。

 これまでの実績から言えば、武田のポテンシャルは随一。2015年、2016年には2年連続で2桁勝利をマークしており、本来であれば、ローテの柱となっているべき存在だ。ツボにハマった時には快投するものの、一方で浮き沈みの大きさが玉に瑕だった。安定して力を発揮できるようになれば、大活躍できるだけの力はある。

 昨季は2勝止まりに終わった大竹も面白い存在だ。2019年に17試合で5勝をマークしており、十分に戦力となれることは証明している。ストレートは140キロ前後と速くないが、150キロ超の真っ直ぐを武器とする投手が多いソフトバンク投手陣の中で、左投手かつ緩急を使え、目先を変えられる投手でもある。

 このほかにも最速157キロを誇る杉山一樹投手を先発に回すことも策の1つか。若手中心のB組には高橋純平投手や尾形崇斗投手、育成選手の大関友久投手らもいる。

 もちろん千賀、東浜の両輪が開幕に間に合うことが理想ではあるものの、急ピッチ調整はリスクも高くなる。両投手が開幕不在となれば、チームにとってはピンチだが、他の投手にとってはビッグチャンス。ソフトバンクで開幕ローテに入ってくるのはどの投手か。今後の実戦にも注目だ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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