場外弾に看板直撃弾…佐藤輝明の攻略法は? DeNAの救援2投手が示した“お手本”
佐藤輝はDeNA戦で打率.333、3本塁打、10打点
佐藤輝との対戦は、打率.333(9試合36打数12安打)3本塁打、10打点で、広島(7試合、対戦打率.357、4本塁打12打点)に次いで打ちまくられている。横浜スタジアムでは現在、佐藤輝が打席に入ると、右中間後方場外の横浜公園の通行人へ向けて「打球が場外へ飛び出ることがございます」と注意喚起のアナウンスを行っており、今後ハマスタ名物になりそうだ。
もっともこの日、佐藤輝攻略のお手本のようなピッチングを見せた投手もいた。7回先頭で打席に入った際、マウンドには最速160キロ左腕のエスコバーがいた。真ん中低め153キロで見逃しストライクを取り、続いて真ん中高めの155キロのツーシームを空振りさせて追い込んだ。最後はカウント1-2から内角低めの156キロで詰まらせ、力のない三直に仕留めた。これでエスコバーと佐藤輝の対戦は3打数無安打となった。
9回1死走者なしでの相手投手は、守護神の三嶋。カウント1-0から、2球目の外角高めの152キロ速球で空振り。3球目は一転して内角低めの142キロのスライダーで空振りを奪った。最後はカウント2-2から再び外角高めの152キロを振らせて、空振り三振に切って取った。この時捕手は内角低めに構えており、いわゆる“逆球”だったが、球威で押し切った。これで「三嶋vs.佐藤輝」は2打席2三振である。
三嶋が投じたスライダーのような膝元の落ちるボールは、左打者にとって死角で、さすがの佐藤輝も容易にはとらえられない。ただし、高めの速球と組みわせることがポイントで、こちらは中途半端なスピードや球威だと、危険なホームランボールとなる。内角低めにキレのある変化球をコントロールできることと、150キロ超の速球。真っ向勝負で佐藤輝を打ち取るには、この2つが必須といえるかもしれない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)