巨人坂本ら続発する“ヘッスラ負傷” 走塁の名手・高橋慶彦氏が指摘する原因は?

高橋慶彦氏が現役時代にヘッドスライディングの練習を数多くこなした

 高橋氏が活躍した1975年代後半から80年代中盤にかけての黄金時代の広島では、ヘッドスライディングで帰塁する練習を数多くこなしていたという。だからこそ「要は地面と友達になっておかないといけない。そうしておけば、小さいケガはしても、試合に出られないケガはしない。最近はスライディングに限らず、練習中に泥だらけになって飛び込む動作を繰り返すことが減っていると思う。大ケガが起こる原因の全てではないだろうが、一因ではあると俺は思う」と指摘する。

 豊富な練習量は、反射神経を磨き、危機回避能力を高めることにつながる。高橋氏は「訓練を積むに従って、同じ1秒という時間を長く感じられるようになった。ヘッドスライディングをしながら、伸ばした右手にタッチされそうになり、咄嗟に引っ込めて左手でベースに触れるようなこともできるようになった」と現役時代のことを振り返る。

 また、球場によるベースの違いがケガにつながる可能性もあるという。ベースの大きさ自体は野球規則で38.1センチ四方と決まっているものの、「角張っているものと丸みがあるもの、あるいは固さが違う場合もある」という。普段戦い慣れていない地方球場での試合前には「必ずベースの特徴を確認した」と言う。

一塁には駆け抜けた方が速い? 高橋氏は「絶対にヘッドの方が速い」

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