侍Jに浮上した次戦への課題 専門家が指摘した「継投」と「ファーストストライク」
「ドミニカ共和国の投手が普通にベースカバーに入っていたら、日本は負けていた」
飯田氏は「相手投手のことが分からないからじっくり見ていこうと考えていると、結局何もわからないまま追い込まれてしまうものです。スイングしながら、タイミングが早いなとか、遅いなと感じた方が攻略しやすいと思います」と警鐘を鳴らした。
侍ジャパンの逆転サヨナラ劇は、2点を追う9回1死走者なしから始まった。柳田が放った打球は平凡の一ゴロに見えたが、投手のベースカバーが遅れ、出塁を果たした(記録は内野安打)ことが口火となった。
また、ドミニカ共和国としては、9回の攻撃で1死一、三塁からヌネスが右中間を破る適時二塁打を放った際、一塁走者が三塁にストップし、1点しか取れなかったことが、結果的にその裏に響いた。
「ドミニカ共和国の投手が普通にベースカバーに入っていたら、日本は負けていたでしょう。逆に言えば、日本は絶対にこれをやってはいけない。全力疾走を徹底し、無駄な四球やエラーを与えないことを、次戦へ向けて改めて肝に銘じるべきでしょう」と飯田氏は言う。苦戦から始まったからこそ、反省を糧に悲願の金メダルへ漕ぎつけることができた──という結果になれば何よりだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)