大混戦のパ・リーグ、セイバー目線で8月MVPを選出 投手部門は超ハイレベルな争い

ソフトバンク・石川柊太【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・石川柊太【写真:荒川祐史】

打撃陣好調のロッテ、前半戦首位のオリックスに迫る

 東京五輪によるリーグ戦中断明けの8月、パ・リーグでは前半戦首位のオリックスが7勝4敗と好調ながら、それ以上にロッテが貯金を重ねた。8月終了時点で両チームのゲーム差は1.5まで接近、1位から4位のソフトバンクまで優勝戦線に加わる大混戦の様相だ。そんな混戦のパ・リーグで8月に活躍した選手をデータから探り、月間MVPをセイバーメトリクスの指標から選出してみる。

 まずは8月のパ・リーグ6球団の月間成績を振り返る。

○ロッテ:9勝4敗2分
打率.263、OPS.731、本塁打14、援護率3.10
先発防御率4.33、QS率40.0%、救援防御率1.87
○オリックス:7勝4敗2分
打率.263、OPS.692、本塁打8、援護率3.20
先発防御率3.60、QS率41.7%、救援防御率2.20
○楽天:5勝6敗2分
打率.243、OPS.672、本塁打10、援護率3.87
先発防御率3.93、QS率46.2%、救援防御率2.77
○ソフトバンク:5勝6敗3分
打率.251、OPS.655、本塁打7、援護率3.03
先発防御率2.04、QS率64.3%、救援防御率3.89
○日本ハム:4勝5敗4分
打率.214、OPS.598、本塁打6、援護率3.58
先発防御率3.07、QS率46.2%、救援防御率3.32
○西武:4勝9敗3分
打率.241、OPS.680、本塁打12、援護率4.17
先発防御率4.32、QS率25.0%、救援防御率2.82

 月間首位のロッテは打撃陣が好調だ。チーム打率、本塁打数、OPS、1試合平均得点でリーグ1位。投手陣が好調だったのはソフトバンクで、月間のチーム防御率、QS率、奪三振率、被打率、被OPSがリーグ1位。特に奪三振率10.68、被打率0.198は、チームの数字としては圧巻である。

 NPB公式では、7月と8月の成績の合算で月間MVPを選出するが、ここではリーグ戦再開後の8月のみの成績で8月の月間MVPの選出を試みる。

低迷レオ打線の中、5割近い打率誇る森友哉が打者貢献度トップ

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY