10年前の“ドラ1”は今どうしている? 決して高くない成功率…NPB現役は6人だけ
外れ1位では1軍未出場のまま引退した選手も…
西武が単独指名に踏み切ったのは十亀剣投手(JR東日本)だ。横手からのくせ球が特徴で、1年目から1軍で41試合に投げ6勝、防御率2.72の好成績を残した。2015年には2桁の11勝。今季はリリーフとして登板機会を得ている。
ソフトバンクは武田翔太投手(宮崎日大高)を指名。大きなカーブを武器に、高卒1年目から8勝を挙げた。2015年からの2年間は連続2桁勝利を挙げ、チームのエース格として活躍。2015年のプレミア12、2017年のWBCでは侍ジャパン入り。戦力の充実したチームで、近年は登板機会を減らしてきている。
外れ1位では、横浜と巨人が松本竜也投手(香川・英明高)で競合し巨人が引き当てた。2015年まで4年間在籍したものの1軍登板はなく、さらに野球賭博への関与が明らかとなり、NPBより失格選手として公示。プロ野球界での活動を一切禁じられるという末路をたどった。
2回くじを外した横浜は北方悠誠投手(唐津商)を指名。NPBでの1軍登板はなかったものの、独立リーグを経由してドジャースとマイナー契約を果たすなど、波乱万丈の野球人生を送っている。
藤岡を外した楽天は武藤好貴投手(JR北海道)、ヤクルトは川上竜平外野手(光星学院高)を指名した。武藤が在籍6年で通算85試合登板、川上は在籍7年で1軍出場なし。高橋を外したオリックスは安達了一内野手(東芝)を指名した。2016年に難病の潰瘍性大腸炎を患っていることが判明しながらも、遊撃での守備力は高く評価され、今季は二塁にも挑戦。オリックスの内野に欠かせないピースとして10年間活躍を続けている。
ドラフト1位で指名されても、プロでの活躍が約束されたわけではない。10年後の今も、NPB現役を続けている選手は6人にすぎず、1軍未出場に終わった選手も3人いる。今年の会議で“ドラ1”となる12人は、どのような野球人生を送るだろうか。
(Full-Count編集部)