37歳で40本塁打を打てた理由 元阪神・金本知憲氏の打撃技術に隠された「腰」の動き

2018年まで阪神の監督を務めた金本知憲氏(左)とヤクルトで活躍した古田敦也氏【写真:荒川祐史、上野明洸】
2018年まで阪神の監督を務めた金本知憲氏(左)とヤクルトで活躍した古田敦也氏【写真:荒川祐史、上野明洸】

金本知憲さんが詳細解説 本塁打を量産する腰の使い方

 広島と阪神でプレーした金本知憲さんが、打球を遠くへ飛ばすコツを解説。元ヤクルトの古田敦也氏の公式YouTubeチャンネル「フルタの方程式」で投手寄りの腰が「背骨の下、尾てい骨の辺りにくるイメージ」で後ろに回すと、金本氏が実演する貴重な映像となっている。

 36歳から本塁打にこだわり始め、たどり着いた答えは「腰の使い方」だった。広島と阪神でプレーした金本知憲さんは歴代10位の通算476本塁打を放っている。広島時代の2000年にはトリプルスリーを達成するなど、元々は足のある中距離ヒッターのイメージが強かった。ところが、36歳シーズンの2004年に転機が訪れる。当時の岡田彰布監督から4番に指名された。金本さんは「甲子園球場を本拠地にして4番で本塁打を打つのかと思って、打撃を1から見つめ直した」とシフトチェンジした。

 本塁打を量産する打者や自身の打撃の映像をコマ送りで見たり、落合博満さんの本を読んだりして、最終的に行きついたのは「基本の再徹底」だった。その中でも飛距離を出すために、最も意識していたのは「腰の動き」。スイングした時に投手寄りの腰が背骨の下、尾てい骨の辺りにくるように後ろに回すと体が前に突っ込むことなく、体幹を使って力をボールに伝えられる。それまでは、捕手寄りの腰を中に入れてボールにぶつけるイメージで回していたが、腰を後ろに引いて回すことで腰を軸にして体が回転するようになったという。

 金本さんは実際、2004年に自己最多に並ぶ34本塁打を記録した。さらに、37歳だった翌年に自身初の40本塁打に到達。引退する選手が多い30代後半に本塁打打者へ転身した。バットやボールを使った金本さんの詳しい解説を聞いた古田さんは思わず「なるほど」とうなっていた。視聴者からも「金本さんが出ているだけで価値がある」「腰の回転の話が、めちゃくちゃ分かりやすい」というコメントが寄せられた。

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