ヤクルトはどう山本由伸を攻略するか? データから見る糸口とキーマンは…
山本由伸を打ち崩すためには“リスク覚悟”の積極打法が必要?
そして、ヤクルトにとっては、この難攻不落の右腕からいかに得点をもぎ取るかが鍵を握る。山本のカウント別の被打率を見ると、2ストライクを奪ってと追い込むと、ボール数に関わらず、被打率は1割台から1割を切るほどしかない。球種も豊富で、そのどれもが決め球として使えるだけに、打者不利のカウントになると手に負えないことが分かる。
だが、初球の被打率が.282、1ボールでは.314、3ボール1ストライクでは.400と早いカウント、またはボール先行の打者有利な状況であれば、山本といえど、それなりに打たれている。打者が早いカウントから積極的に打ちにいき、それがハマらないと、球数が少なくなり、山本に長いイニングを投げさせてしまうリスクも伴うが、打ち崩すためにはやはり積極的に仕掛けるしかないだろう。
山本とヤクルト打線は今季、交流戦で1度だけ対戦している。この時、山本は7回2失点で勝利投手に。わずか5安打しか許していないものの、そのうちの2本が助っ人のサンタナが打ったもの。もう1人の助っ人オスナ、ベテランの青木宣親も安打を放っており、ヤクルトにとってはこの辺りの打者がキーマンになるかもしれない。クライマックスシリーズでも大活躍したリードオフマンの塩見泰隆にも“ラッキーボーイ”として期待がかかる。
前年度最下位からリーグ優勝へとジャンプアップしてきたヤクルト、オリックスによる日本シリーズ。頂点をかけた2021年最後の戦いが始まる。
(Full-Count編集部)