大谷翔平、歴史的シーズンの裏にあった“変貌” エ軍OBが驚愕する投手としての成長
シーズン途中から「少ない球数でアウトを奪うようになった」
エンゼルスの地元放送局「バリースポーツ・ウエスト」で解説を務める球団OBのマーク・グビザ氏が、MLBネットワーク内の番組「ホット・ストーブ」に出演。ア・リーグMVPに輝いた大谷翔平投手の今季を振り返り、称賛するとともに投球スタイルの変化についても指摘した。メジャー通算132勝を挙げる名投手だったグビザ氏は、大谷がシーズン途中で「投球というものを理解した」と評価した。
グビザ氏はまず「打撃、走塁、そしてアンビリーバブルな投球。サイ・ヤング賞候補という声も聞こえるほどでした。インクレディブルでした。平均レベルから素晴らしい走者へと変わり、450フィート(約137メートル)超の本塁打を何本も打つほどです。登板翌日の試合で、90マイル後半の球を打ってホームランにするのですから。『あり得ない』と私たち(実況のマット・バスガージアン氏とグビザ氏)は何度口にしたことでしょうか」と今季のパフォーマンスを称えた。
そして、投球スタイルについて言及。シーズン序盤は「四球を4~5個出したり、4~5回で球数が90~100に達することもありました。ヤンキース戦は本当に苦しい登板になりました」と指摘する。6月30日(日本時間7月1日)のヤンキース戦では初回に5つの四死球を与えるなど大乱調で7点を失い、2死しか奪えずに降板した。しかし、ここから大きく変わったと説明した。
「突然四球を出さなくなりました。85~88マイル(約137キロ~約142キロ)のカットボールを投げ始め、少ない球数でアウトを奪うようになったのです。スプリットは間違いなく球界で最も攻略が困難な球でした。つまり、彼は投球というものを理解したのです。打者からアウトを奪う術を身につけたのです。アウトよりも空振りを奪うことが大事という考えの人もいますが、素早くアウトを奪うことの重要性については常にみんな話をしますね。彼はその両方をシーズン中にできるようになりました。しかも打撃力を発揮しながらです」。かつての名投手は、大谷が空振りを奪うことに加えて、打たせて取るコツもつかんだとし、その成長ぶりを称えた。
(Full-Count編集部)