オコエが受けた「関節軟骨欠損症」の手術とは? 専門家が解説…復帰へ数か月の場合も
軟骨移植は慎重なリハビリが必要で復帰まで6か月~1年かかることも
損傷の範囲が広く、注射やリハビリで効果がなかった場合は、今回のオコエ選手のように手術が検討されます。軟骨の手術には、骨髄刺激法、骨軟骨柱移植、自家培養軟骨移植術が行われます。他にも整復内固定術もあります。
骨髄刺激法とは、損傷している軟骨の下の骨に穴を開けて骨髄から出血を促し、軟骨修復を図る手術です。骨軟骨柱移植は、負担のかかりにくい箇所の自分の軟骨を移植する手術です。自家培養軟骨移植術とは、自分の軟骨を採取し4週間培養させた後に移植する手術です。整復内固定術とは、はがれた軟骨片を元の位置にもどして固定する手術です。
オコエ選手の移植術式の詳細はわかりませんが、骨軟骨柱移植が考えられます。自家培養軟骨移植術よりも競技への早期復帰が期待されています。小さい軟骨損傷の場合、適用されます。軟骨を移植すると、慎重なリハビリが必要になります。一般的に復帰までは6か月から1年要するという報告もあります。
オコエ選手の状態はわかりませんが、軟骨を損傷したアスリートの多くは、まず注射やリハビリなどで痛みをコントロールできないかを試します。それでも効果が限定的な場合、シーズンオフに手術を選択する場合があります。長期のリハビリを要する事が予想されますが、オコエ選手は今後のパフォーマンスの為に最善の選択をしたのだと思います。フィールドで活躍する日が一刻も早く訪れることを祈っています。
○新盛淳司(しんもり・じゅんじ)
新浦安しんもり整骨院入船院代表。柔道整復師、鍼灸師。元日本代表の中村俊輔(横浜FC)をセルティック時代から10年以上パーソナルトレーナーとして支えている。関東リーグ・ブリオベッカ浦安のチーフトレーナー。昨年、JR田町駅前にオープンした芝浦スポーツ整骨院・はり治療院の院長も務める。
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https://shibaura-seikotsuin.com/
(Full-Count編集部)