好素材なのになぜ開花しない? 時には怒る必要性も…育成期で養いたい“理解力”

怒る必要性も…必ずフォロー「理由を説明して分かってもらわないと」

「練習にしても、言われたことに対してやるだけになってしまう。なぜやるのか、やったらどうなるのかを理解しないまま、やったらそれっきりという子はもったいないですね」

 対照的に畔柳は自らで咀嚼し、整理がつくまで質問を続けたという。理解しようとする力こそが、さらなる成長につながる足がかりではないか。「楽な方、楽な方にいくのではなく、自分が何をすべきかを早いうちから考えられるようになることが大切」と語気を強める。

 もちろん選手任せばかりにはしない。何度言ってもやらない、同じことを注意され続ける選手には、時には怒ることも必要だと思っている。「少しは違うところを見せてみな」。ただ、頭ごなしの言いっ放しはNG。「必ずフォローします。なぜ怒ったかを説明して、理由を分かってもらわないと意味がない」。最終目的は、子どもの納得にある。

“自分には才能がなかったから……”と嘆いて夢を諦める子たちは少なくない。身体的、技術的な能力に目を向けるだけでなく、自らを客観視する力を身につけてほしい。日々、可能性を秘めた子どもたちと接しながら、水谷氏は願っている。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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