人的補償選手は新天地で活躍する? 移籍先でセットアッパー、25年ぶりのV経験も

西武・内海哲也(左)と広島・長野久義【写真:荒川祐史】
西武・内海哲也(左)と広島・長野久義【写真:荒川祐史】

今オフは中日の又吉克樹がFA宣言でソフトバンクに移籍

 中日から国内フリーエージェント権を行使してソフトバンクに移籍した又吉克樹投手。年俸順位がBランク(4~10位)とみられ、中日はソフトバンクに対して人的補償+金銭補償(年俸の40%)を要求し岩嵜翔投手を獲得した。思いがけない形で新天地に移籍する選手だが活躍したケースも少なくない。人的補償で移籍した主な選手の今季を振り返る。

○田中俊太(DeNA)

 2020年オフに梶谷隆幸の巨人移籍に伴って加入。今季は「7番・二塁」で古巣・巨人との開幕スタメンに抜擢されるといきなり3安打6打点の大活躍。その後は出場機会を減らし6月に2軍降格すると左手親指の手術も経験。最終的に58試合に出場し打率.146、0本塁打8打点の成績を残した。

○小野郁(ロッテ)

 2019年オフに鈴木大地が楽天に移籍した人的補償として加入。プロ7年目の今季は、自己最多の49試合に登板し0勝3敗8ホールド、防御率3.48をマーク。リリーフ陣の一角としてリーグ2位の原動力となった。

○酒居知史(楽天)

 2019年オフにロッテに移籍した美馬学の人的補償として楽天へ。移籍1年目から46試合に登板して3勝2敗12ホールド、防御率3.65の成績をマークすると、今季はセットアッパーも務め、54試合で4勝3敗3セーブ28ホールド、防御率2.28とキャリアハイの成績を残した。

○内海哲也(西武)

 2018年オフに炭谷銀仁朗が巨人に移籍した人的補償として加入。移籍3年目となった今季は開幕を2軍で迎えると6月3日に1軍初昇格。同日に古巣・巨人戦での初登板は2回5安打3失点降板も、次戦となったDeNA戦で5回3失点で今季初勝利となった。2試合に登板し1勝0敗、防御率7.71。来季から兼任コーチを務める。

○竹安大知(オリックス)

 2018年オフに阪神に移籍した西勇輝の人的補償で加入。昨季は右肘手術を受けた影響もあり2試合の登板に留まったが、今シーズンは自己最多の17試合に登板し3勝2敗、防御率4.44をマーク。先発、中継ぎをこなし25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。

○長野久義(広島)

 2019年1月に巨人に移籍した丸佳浩の人的補償として加入。昨季は代打打率.440と勝負強さを発揮したが、今季は出場機会が減りキャリアワーストの71試合出場、打率.216、2本塁打13打点と結果を残すことはできなかった。

○尾仲祐哉(阪神)

 2016年ドラフト6位で広島経済大からDeNAに入団。2017年に11試合に登板したが、その年のオフに大和の人的補償で阪神へ。昨年は1軍で4試合に登板したが今季は1軍出場がなかった。

○平良拳太郎(DeNA)
 2016年オフに山口俊の巨人移籍に伴い、人的補償でDeNAへ。移籍1年目の2017年に初登板初先発し、プロ初勝利をマークした。移籍5年目の今季は開幕ローテ入りを果たしたが2試合に登板し6月にはトミー・ジョン手術を受けることに。オフには育成契約を結ぶことが発表された。

(Full-Count編集部)

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