3年で戦力外→決意の野手転向で「幸せ」 思い悩んだDeNA21歳が見つけた“答え”

目標はあえて“支配下”ではなく「1年間野球を最後まで楽しむ」
苦しみを経て、投手にけじめを付けた今は「本当に心から野球を楽しんでいる気持ちを久しぶりに感じられています」と幸せを噛みしめる。野球を始めた少年時代から、勝又の一番のモチベーションは楽しむことだった。その気持ちを取り戻し「下手くそなんで、ちょっとのことでも出来ると褒められて気持ちよく野球ができているってのもありますね」と笑った。
3年間、入寮の際に持参して話題になったウクレレは今キャンプにも持参した。コードがあれば何の曲でも弾けるほどの腕前だが、宿舎の部屋がコーチ陣の近くだったため「こっそりしか弾けなくて」と苦笑い。イレギュラーはあったものの、オンオフの切り替えもバッチリだった。
背番号は3桁の「028」。当然、まずは支配下登録を目指すことになるが、あえてそこに目標を置くことはしない。
「シーズンが終わったとき、自分にこの1年間野球を最後まで楽しめたか聞いて、楽しめたといえることが目標です。結果を残さないといけないのでそこを追うのはもちろんですが、今できる野球を毎日全力で楽しんでやっていきたいです」
野球ができる喜び、野球の楽しさを全力で受け止めながら、勝又が2度目の“ルーキーイヤー”を進んでいく。
(町田利衣 / Rie Machida)
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