鷹・甲斐拓也が教えてくれた東京五輪の舞台裏 捕手という生き物の思慮深さと献身
侍ジャパンの期間中、連日のようにノートと映像と向き合っていた甲斐
キャッチャーとは、かくも思慮深い生き物なのか。軽々しく批判していいものではない。普段、日常的に取材させてもらっているソフトバンクの正捕手である甲斐拓也捕手に話を聞かせてもらうたびに、そう痛感させられる。それは先月も同じだった。
2月の宮崎春季キャンプ中のこと。単独インタビューでじっくりと話を聞かせてもらう機会があった。2020年から始まった新型コロナウイルスの感染拡大で、メディアの取材状況も一変。対面での取材はなかなか難しくなり、これまでのように選手の球場入りや帰りに話を聞く「ぶら下がり取材」はできなくなった。
じっくりと話を聞くとなると、インタビューを申し込み、時間を確保してもらわざるを得ない。甲斐選手に長時間のインタビューを行うのは久しぶりで、聞きたいことが山ほどあった。さまざまな話を聞かせてもらう中で、話題は金メダルに輝いた東京五輪にも及んだ。