大谷翔平、日本人初CY賞の可能性は? 米国の番記者が「困難」と言い切る理由

エンゼルス特有のローテ間隔が影響か…「単純に投げる機会が少ない」

「エンゼルスのどの投手にとってもサイ・ヤング賞は困難なことになると思います。単純に投げる機会が少ないのです。6日に1度の登板ですから。中4日と中5日で投げることを比較すると、(中5日の場合)年間で5、6先発登板は少なくなるかもしれません。奪三振数やイニングが(中4日で投げる投手と比べて)より少なくなることにつながってしまいます」

 エンゼルスは14日時点で地区2位とポストシーズンを狙える位置につけている。仮にチームの勝利を優先すべく、先発投手として中4日で回るようになれば……。それでもブラム記者は首を横に振る。

「もし打たなければ、投球機会は増えるでしょう。ですが、それは誰も望んでいません。ショウヘイ・オオタニという選手の素敵なところは、投打の二刀流だということです。そして走塁も本当にうまい。(打者で出場しなければ)サイ・ヤング賞の可能性は増すかもしれませんが、MVPの可能性はなくしてしまうでしょう」

 昨季は登板前後の休養日を撤廃。打者で46本塁打を放ち、シーズン終盤まで本塁打王争いを演じてMVPを獲得した。規定投球回の162イニングに届けばサイ・ヤング賞の候補に入るだろうが……。二刀流選手にとっては、かなりハードルが高そうだ。

○著者プロフィール
小谷真弥(こたに・まさや)1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て2009年に運動第一部(野球部)へ異動。2009年ロッテ、2010、11年横浜、2012年から巨人、2015年から日本ハム、2017年からメジャー担当。2019年2月からFull-Count編集部に所属。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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