基本に忠実なセンター返しと、破天荒な「悪球打ち」 ロッテ高部の独特な魅力とは

ロッテ・高部瑛斗【写真:荒川祐史】
ロッテ・高部瑛斗【写真:荒川祐史】

開幕から1番に定着し、苦しい戦いが続くチームをけん引している

 ロッテの高部瑛斗外野手が、ついに1軍の舞台で実力を発揮し、苦しい戦いが続くチームの希望の光となりつつある。開幕から1番に定着して盗塁数リーグ1位タイ、安打数同2位。今回は高部の独特の打撃スタイルを「各種指標」「ヒットコース」「コース別打率」「球種別打率」といった要素から掘り下げていく。(成績は5月27日時点)

 高部は東海大甲府高から国士舘大を経て、2019年ドラフト3位でプロ入り。1年目はシーズン前の練習試合でケガを負った影響もあり、主に2軍で研さんを積んだ。2軍では同僚の加藤翔平外野手(現中日)とシーズン最終戦まで首位打者を争い、優れた打撃センスの一端を示した。

 翌2021年には1軍での出場機会も増加し、4月24日にはプロ初本塁打も記録。6月にはスタメン出場が続いた時期もあったが、打率.145とチャンスを生かせず。前年同様に2軍では好成績を残したものの、1軍では本来の実力を発揮できずにいた。

 だが、3年目の2022年はシーズン前の実戦で結果を残し続け、オープン戦で打率.393で首位打者を獲得。自身初の開幕スタメンを勝ち取ると、そのままトップバッターの座に定着した。ここまで全試合で1番打者として先発起用されており、一気にブレークを果たしつつある。

三振率改善の一方で四球率低下、選球眼には課題残す

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