「友達できるのかな?」野球→アメフト転向から1年 元DeNA石川雄洋の現在地

「自分が全力で走れない、勝負できてない、レベルが落ちてると感じたらやっても意味がない」
プロ野球で現役を引退したように、アメフトの世界でも必ずユニホームを脱ぐ瞬間は訪れる。年齢的にも大きな怪我をすれば“終わり”が来るのは十分理解している。それでも、先を見ず、与えられた仕事場で全力を出せるように日々、トレーニングを行っている。
「いつまでやりたい、とかは全く思っていない。もちろん、怪我はしたくないですが、ビビってなんかいられない。自分が全力で走れない、勝負できてない、レベルが落ちてると感じたらやっても意味がない。『まだ、まだいけるじゃん』と思っているなら、やってもいい」
現在の収入源は古巣DeNA戦の解説だ。月に数本をこなし、残りの時間はトレーニングに費やしている。足りない分は、これまでの貯金を切り崩しながら“第2の人生”に全力で取り組んでいる。
「不思議と何とかなると思っていますね(笑)。コロナもあって出歩くことはほとんどない。服とかも昔ほど欲しくない。普通の生活ができていますし、生活レベルを落とせている。それが恥ずかしいこととは思っていません。今は、試合で『タケいくよ』と、言われてもいいように準備をするだけです」
横浜スタジアムでファンを魅了した石川の“プレースタイル”は今も変わらない。無謀な挑戦と思われたアメフトの世界で、再び活躍する姿をファンは心待ちにしている。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)
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