パ・リーグはこの先も大混戦に? 交流戦とシーズン、成績の相関関係を探る
昨季は森友哉をはじめ、交流戦で成績を上げた選手がその後も調子を維持
では、ここからは2021年の交流戦において、パ・リーグ在籍選手の中でトップ10の打率を残した選手たちの顔ぶれを見ていきたい。
中日のビシエドに次ぐ2位の打率を残した森友哉捕手は年間でもリーグ2位の好成績を記録。ただし、交流戦開始時点の打率は.273で、交流戦をキッカケに大きく数字を上向かせた。交流戦での活躍がシーズン成績の向上へとダイレクトにつながった例といえる。
また、福田周平外野手も交流戦開始時点の打率は.229と低かったものの、交流戦では最初の2試合連続で猛打賞を記録。その後も18試合のうち無安打に終わったのは2試合のみと好調を維持し、交流戦優勝にも大きく寄与した。リーグ戦再開後もトップバッターとしてチームをけん引し、悲願のリーグ優勝にも多大な貢献を果たしている。
岡島豪郎外野手は2018年以降、大きな故障もあって低迷が続いていたが、2021年は5年ぶりに規定打席に到達し、打率.280を残した。シーズン全体で記録した8本塁打のうち、ちょうど半数となる4本塁打を記録した交流戦における活躍も岡島の復活における一助となった。
ブランドン・レアード内野手は高打率を残しただけでなく、本塁打と打点もシーズン全体のちょうど2割近くを交流戦だけで叩き出している。年間打率もキャリアハイの2016年にあと.001まで迫っただけでなく、本塁打と打点の2部門でリーグ2位。調子の波が激しい選手なだけに、交流戦での固め打ちがもたらした好影響は大きかったといえる。